だめなPMで学んだこと② スケジュールとテスト

だめなPMは、アホみたいなスケジュールを平気で立てます。
予算だけでなく、スケジュールも結局はお客さんの言いなりです。

私が経験したのは、残業ありきでスケジュールを組み、しかも工数を削るためにテストの工数まで極限まで削るというやり方でした。
もちろん予備日なんて概念はありません。誰かが体調不良で休んだら、それだけで詰むスケジュールです。

今回はマネジメントの仕方というよりも、
若手がそのような環境下で働くことのデメリットについて説明します。

目次

スケジュールの立て方が残業前提

正しいマネジメントであれば、1日8時間勤務のうち朝礼やMTGなど他の業務に取られる時間を差し引き、
仮に1日6時間稼働として見積もります。
その上で、毎日定時で上がれる想定のスケジュールを組むのが基本です。
これは残業をしない前提という意味ではなく、トラブルや仕様変更が急に発生したときのために残業できる余地を残しておく、という意味です。
だからこそ、最初から残業前提でスケジュールを組むのはアホの極みです。

さらに、大きな仕様変更や追加要望、体調不良、テストフェーズで見つかる大きなバグなど、不測の事態に備えて予備日を設けるのが通常です。
これを想定しなければ徹夜や納期遅れ、品質低下といった負債が発生してしまいますが、
技術を理解していないPMほど、こうしたスケジュールを平気で立ててしまうので注意が必要です。

実際、私のいたプロジェクトではエンジニアが裁量労働制で、タイムカードも労務側で調整されていたため、
残業をしても数字の上ではコストが増えない仕組みになっていました(この点は前回の記事で詳しく書いています)。
だからこそPMは深く考えずに残業前提のスケジュールを平気で組めたのだと思います。

このようなPMの下で働くことは、昔はストレス耐性がつくと良く言われたものですが、
メンタルやプライベートの時間を削られるだけなので、近年ではそのように美化されることもありません。
はっきり言って、完全に悪です。お客様を建前に正当化している分、自覚的に悪事を働く犯罪者よりもタチが悪いとさえ思います。

テストの工数を削る

どんなに優れたプログラムでもバグは少なからず出ます。情報工学(統計学)の観点からも、ある規模のプログラムを実装すれば一定数のバグが出ることは統計的に分かっています。
「プログラマが優秀だからバグが出ない」のではなく、バグが出ていないように見えるならテストが不十分なだけ、と考えるのが正しいのです。

単体テストの段階ではバグが少なくても、結合テストになるとプログラムのバグだけでなく設計ミスが発覚したり、
UX向上のための改善が入ったりします。
修正すればその都度テストをやり直す必要があるため、テストには相応の工数がかかるのです。

しかし、だめなPMはこうした事情を理解していないのか、あるいは理解している風を装っているだけなのか、
テストの工数だけは簡単に削ります。
開発の工数はエンジニアと相談したり過去のプロジェクトから妥当な数字を算出したりするのに、テストになると急に雑になるのです。

テストの重要性そのものが分かっていないこともあります。
分かりやすく言えば、「ちゃんと作っていればバグなんてないだろ」みたいなことも言います。
特に営業出身のPMは、テスト仕様書をどう起こせばいいのか、何を書けばいいのかそのものを分かっていないこともあります。
未経験者にモンキーテストだけやらせて終わり、ということも珍しくありません。

私のPMも後者のタイプで、仕様を理解していない新人を見つけてきては、モンキーテストだけやらせて終わりにしていました。
そんな状態でお客さんに納品できるはずもなく、結局は隙間時間(残業)を使ってSEがテスト仕様書を書き、PGがテストするという、スケジュールにない工数で品質を担保していました。

これで業務としてはなんとか回っていましたが、マネジメントの観点で見ればPMがスケジュールを管理できていないという意味で完全に失格です。

結局、残業に時間を取られる分だけプライベートの時間も削られてしまい、
こうしたPMと一緒に働くメリットは一つもありません。

結論

PMには、エンジニア出身の人もいれば営業出身の人もいますし、経験豊富な人もいればこれから学んでいく人もいて、いろいろなタイプがいます。

しかし、人の意見に耳を貸さず、決定事項として苦行を押し付けてくるPMとは一緒に働かない方がいいです。
デメリットしかありません。
※すでに炎上している、あるいはやむを得ない事情がある場合はこの限りではありません。

プロジェクトマネジメントは、
1.お客さんの課題を解決するシステムを開発する
2.一緒に働く人を守りながらより良いものを作る
3.会社の利益に貢献する
この3つを達成することがプロジェクトマネジメントだと思います。
これを意識できないPMの下にいるなら、別のプロジェクトへのアサインを願い出るか、
それが組織的な体質であるなら、会社を変えることも検討した方が良いです。

だめなPMの下で長く働いても、得られるものは多くありません。(反面教師としての学びはありますが)
辛い思いをしてまで続けるくらいなら、優れたPMの下で働くことをおすすめします。
それは将来、自分がPMという立場になったときにもきっと役立ちます。

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