ベトナムのホテルにウォシュレットはない。持参した携帯洗浄器が旅の快適さを変えた話

ベトナムへ行くとき、毎回地味に気になるのがトイレ事情だ。

観光、グルメ、物価、移動手段——準備すべきことは山ほどあるのに、「お腹の調子が悪くなったら」「ウォシュレットがなかったら」という現実的な不安は、意外と誰もが心のどこかに抱えているはずだ。

今回はそんな地味だけど切実な問題について、実際にホーチミンで試してみた携帯式おしり洗浄器「Viaes(ビアエス)」のレビューを通じてお伝えしたい。


目次

ベトナムのホテルにウォシュレットは(ほぼ)ない

まず前提として、ベトナムでウォシュレットが標準設置されているホテルというのは、体感としてかなり少ない。

3つ星前後のホテルではまず期待しないほうがいい。代わりによく見るのが、トイレの横に設置された手持ち式のシャワーホースだ。現地ではよく使われているし、むしろ「水で洗う」という文化が根付いているとも言える。

ホーチミンの場合、東屋(Azumaya)などの日系ホテルチェーンではウォシュレット完備のトイレが確認できた。ただし、一般的なホテルの客室トイレとなると話は別で、快適なウォシュレット環境はかなりレアだと思っておいていい。

ちなみにベトナムのトイレ文化として、「洗面所とトイレが同じスペースにある」ことが多い。日本人には最初少し戸惑うレイアウトだが、これは後述する携帯洗浄器を使う上で、地味に重要なポイントになってくる。


Viaes(ビアエス)とはどんな商品か

ViaesはUSB Type-C充電式の、持ち運びできるハンディ型おしり洗浄器だ。全長17cmとコンパクトで、専用ポーチに入れてバッグに忍ばせておける。

スペック面でまず目を引くのが、ストロングモードの存在だ。ソフト・ノーマル・ストロングの3段階から選べ、ストロングは「家庭用の設置型ウォシュレットに近い水圧」と謳っている。

主なスペックをまとめると以下のとおり。

項目内容
充電方式USB Type-C
バッテリー持ち満充電で最大約2ヶ月(使用状況による)
モードソフト / ノーマル / ストロング の3段階
本体サイズ約17cm
給水方法付属タンクへの給水
防水あり(本体丸洗い可)
付属品USBケーブル・予備ノズル1個・専用ポーチ
誤作動防止電源ボタン1秒長押しで起動

注意:バリアントについて Viaesにはペットボトルジョイントが付属する別バリアント(ジョイント付き)も存在します。ペットボトル接続での給水を希望する場合は、購入時にバリアントをご確認ください。本記事でレビューしているのは「ジョイントなし」の標準モデルです。


実際にホーチミンのホテルで使ってみた

使い心地:「ストロングモード」の水圧は本物だった

実際にホテルの部屋で使ってみて、最初に感じたのは水圧の想定外の強さだ。

「まあポータブルだし、それなりかな」という薄い期待で使い始めたのだが、ストロングモードに切り替えた瞬間、「あ、これ普通に強い」と思った。大げさに聞こえるかもしれないが、設置型に慣れた人間でも違和感なく使えるレベルだと感じた。


初めての使用で少し戸惑ったこと

ただ、最初に少し戸惑った点が一つある。

ボタンが2つあるのだが、使用中は手元を見ずにボタンを押す必要がある場面があって、最初はどちらのボタンか一瞬迷った。慣れれば問題ないが、「とっさに押せる」まで数回かかったのは正直なところだ。

これは購入後すぐに自宅で一度使って感触を確かめておけばよかった、と思った。旅先でいきなりぶっつけ本番はあまりおすすめしない。


ベトナムのトイレ環境との相性

ベトナムでは前述のとおり、洗面所とトイレが同一スペースであることが多い。これが、携帯洗浄器の使用において思わぬメリットになった。

洗浄器は使用前にタンクへの給水が必要で、使用中に水が足りなくなることもある(これは後述する懸念点でもある)。ただ、洗面台がトイレのすぐそばにある環境なら、急な給水も苦にならない。日本の一般的なトイレよりも、むしろベトナムのバスルーム一体型レイアウトのほうが相性が良いとさえ感じた。

ホテルのトイレ横に設置された手持ちシャワーについても、掃除用として試してみた。水圧は確かに強かったが、方向の調整のしづらさや設備の清潔さなどを考えると、「おしり洗浄の用途には専用機のほうが安心」という結論に至った。


率直な懸念点:見落としがちな3つのポイント

1. 水がなくなっていることに気づきにくい

使っていて一番気をつけたいのが、タンクの残量だ。

使う前に確認していないと、「いざというとき水がない」という事態になりかねない。ベトナムのホテルなら洗面台がそばにあるのでリカバリーはしやすいが、自宅や個室トイレ完結の環境では要注意だ。使用前に水量を確認するのを習慣にしておくことを強くすすめる。

2. 水は温められない(0〜45℃の水・ぬるま湯のみ対応)

本体に加熱機能はないため、温水洗浄はできない。使えるのは常温〜ぬるま湯(0〜45℃)まで。

ベトナムのホテルでもお湯が出るかどうかは施設によって異なるため、温度が気になる場合はチェックイン時に「シャワーはお湯が出るか」を確認しておくと安心だ。真冬の北部(ハノイ周辺)などでは水温が予想以上に低くなることもある。

3. 航空機の手荷物ルールを事前に確認しておこう

リチウムイオン電池を内蔵した機器(スマートフォンやカメラなど)は、完全に電源をオフにすることで受託手荷物(預け入れ)が可能なケースが一般的だ。Viaesも同様で、「バッテリー内蔵だから絶対に預け入れ不可」というわけではない。

ただし、モバイルバッテリー(予備電池)は預け入れ不可という規則と混同しやすいので注意が必要だ。

また、航空会社や路線によってルールが異なる場合があるため、出発前に利用する航空会社の公式サイトで必ず確認することをすすめる。ANAの場合、ワット時定格量(Wh)160Wh以下の内蔵電池は機内持ち込み・預け入れともに可能(所定の条件あり)とされている。

スーツケースに入れてしまうかどうか迷ったら、まず航空会社の手荷物ルールページを一度確認してほしい。


持っていくべき人・そうでない人

こんな人にはおすすめ

  • ベトナムや東南アジアへの旅行を計画している人
  • ウォシュレット文化に慣れていて、海外でのトイレ事情を不安に感じる人
  • 長期滞在やホテル泊が多い人(バッテリーが最大2ヶ月もつので充電の手間が少ない)
  • コンパクトな荷物にこだわりつつ快適さも妥協したくない人

こんな人には向かないかも

  • 温水洗浄にこだわりがある人(加熱機能はないため)
  • 旅先での荷物を極力減らしたい超ミニマリスト

旅の準備と「快適さ」の優先度について

旅行のパッキングをするとき、「これ持っていくべきか?」と迷うものは多い。

ウォシュレットに慣れ切った体で、見知らぬ土地のトイレ事情に直面するストレスは、想像以上に旅の消耗感につながる。体験してみると、「ちゃんと持ってきてよかった」とじわじわ感じるタイプのアイテムだと思う。

Viaesのような携帯洗浄器は、旅の「テンション」には関係しないけれど、旅の「コンディション」には確実に関わってくる。ベトナムのような、快適さと雑味が混在した旅先でこそ、こういう地に足のついたギアが活きてくる。


まとめ

  • ベトナムの3つ星前後のホテルでは、ウォシュレットはほぼ期待できない
  • 現地には手持ちシャワーはあるが、清潔さや使い勝手は専用機に劣る
  • Viaes(ビアエス)はストロングモードの水圧が想定以上に強く、実用レベルを十分満たしている
  • 初回は使い方(ボタンの位置感覚など)に少し慣れが必要
  • タンクの水切れ・温水非対応・航空機の手荷物ルールの3点は事前に把握しておくこと
  • バッテリーの持ちが良く、充電の手間が少ないのは長旅向けとして大きなメリット

海外でのトイレ事情をちょっとでも不安に感じるなら、荷物のなかに一つ忍ばせておく価値はある。



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