海外に行くときは「現地eSIMが一番安くてスマート」。ITエンジニア出身の私は、ずっとそう信じて疑いませんでした。以前はTrip.comのeSIMをおすすめする記事を書いたほどです。
ところが今回のベトナム渡航で、auの「au海外放題」を初めて使ってみたところ、その考えがあっさりひっくり返りました。料金が無料だったことはもちろん、SMSが届くこと、そして日本にいるのと同じ扱いで通信できることが、想像以上に効いたんです。
特に、帰国後に機種変更するつもりだったiPhone 18 Proの予約は、これがなかったら完全に出遅れていました。今回はその体験をまとめます。
au海外放題とは
いつものスマホをそのまま海外で使える、auのデータローミングサービスです。ざっくり整理するとこんな感じです(2026年10月時点の公式情報より)。
- 24時間単位でデータ使い放題(大量通信時は速度制限の可能性あり)
- 料金は事前予約なしで1,200円/24時間、アプリで事前予約すると割引あり
- ベトナムは予約割が使える地域で、800円/24時間
- auの対象料金プランなら、毎月18,000円分(=15日分相当)まで割引=実質無料
- 1カ月の渡航日数が15日以内なら、事前予約なしでも無料で使える
現在auがおすすめしている「auバリューリンクプラン」「auバリューリンク マネ活2」では、「海外で毎月15日分無料」がプランの特典として前面に打ち出されています。これから契約・プラン変更する人なら、まず対象になると考えてよさそうです。
ちなみに私が契約しているのは、2年ほど前に加入した「使い放題MAX 5G ALL STARパック2」。現行プランとは別の旧プランですが、今回はこの特典の範囲で無料になりました。事前予約もせず、ベトナムに着いてから「au海外放題アプリ」で利用開始しただけです。
実際の請求明細はこんな内訳でした。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| au海外放題利用料(1日コース×1回) | 1,200円 |
| au海外放題利用料(7日コース×1回) | 8,400円 |
| au海外放題割引 | −9,600円 |
| au世界サービス 合計 | 0円 |
正直なところ、使っている間はずっとハラハラしていました。公式の説明では「ご請求時に割引」となっていて、アプリで利用開始するときは普通に1,200円の料金が表示されるんです。「本当に無料になるのか?旧プランだから対象外だったらどうしよう…」と、帰国してからも明細が出るまで落ち着きませんでした。というのも、これまで使っていたTrip.comの海外eSIMなら、1,000円ほどで2週間過ごせてしまうんです。もし割引が効かなかったら、eSIMの約10倍を払うことになる。そう考えると気が気じゃありませんでした。
結果は、計8日分・予約なしの料金で9,600円かかるところが、割引できれいに相殺されて0円。明細で「0円」の文字を見たときは、思わず声が出ました。
使ってわかったメリット
1. 日本の電話番号のままSMSが届く
これが一番大きかったです。データ専用の海外eSIMだと、日本の番号宛てのSMSは基本的に受け取れません。カード会社や銀行アプリの認証、各種サービスのログインで「SMSに届いたコードを入力してください」と言われた瞬間に詰みます。
au海外放題はローミングなので、いつもの番号のまま。ベトナムにいながら認証SMSが普通に届きました。

2. Grabの登録が現地に着いてからでもできた
ベトナムの移動に欠かせない配車アプリGrab。登録時にSMS認証があるため「日本にいるうちに登録を済ませておく」のが定番です。
でもSMSが受け取れるなら、現地に着いてからでも登録できます。準備を忘れていてもリカバリーが効くのは、旅の安心感がまるで違います。
3. iPhone 18 Proの予約を、ベトナムから確定できた
今回いちばん助けられたのがこれです。
auオンラインショップでiPhone 18 Proを申し込み、在庫確保までは順調でした。ところが最後のSMS認証で手続きが止まってしまったんです。サポートに問い合わせたところ、「海外ではSMSを受信できないので、帰国後に改めて在庫確保できるかどうか…」という回答。
完全に出遅れた形になり、慌てて別の量販店の在庫を探し始めていました。
ダメ元でau海外放題を有効にして試してみると、SMSが無事に受信できて、在庫確保の最終日に予約を確定。帰国後すぐに機種変更できました。サポートの想定を、実際に試して覆せたのは大きな学びでした。
4. Netflixが「日本扱い」でそのまま見られた
これまで海外eSIMを使っていたときは、Netflixが思うように使えず不便でした。現地のIPアドレスになるため、配信ラインナップが変わったり、見たい作品が出てこなかったりするんですよね。
私のALL STARパック2にはNetflixがセットになっているので、せっかく払っているのに海外で見られないのは、ずっともったいないと感じていました。au海外放題では、普段見ている日本のNetflixがそのまま使えました。ローミングの通信は日本側の設備を経由して出ていくため、サービス側から見ると日本からのアクセスとして扱われる、という仕組みです。
ただし、ひとつ落とし穴があります。ホテルのWi-Fiにつなぐと、通信がベトナムの回線から出ていくので海外扱いに戻り、Netflixは見られなくなります。日本の作品を見たいときは、Wi-Fiをオフにしてau海外放題のモバイル通信に切り替えるのがコツです。
私がこれに引っかかったのは帰国前のこと。帰りの飛行機で見ようと、ホテルのWi-Fiで作品をまとめてダウンロードしようとしたら、できませんでした。ダウンロードもWi-Fiをオフにして、ローミングで行う必要があります。
そこでWi-Fiを切ってローミングでダウンロードし直したところ、問題なく落とせました。速度制限より先にきたのは、むしろNetflix側のダウンロード数の上限です。見ていたのがアニメで話数が多かったのが原因でした。
映画なら本数も少ないので大丈夫だと思いますが、au海外放題は24時間で大量に通信すると速度制限がかかる可能性もあります。帰国の1〜3日前から、数日に分けてダウンロードしておくと安心です。
気をつけたいポイント
もちろん万能ではありません。使う前に押さえておきたい点もあります。
- SMSの送信や音声通話は別料金:届いたSMSを受け取って認証に使う分には問題ありませんでしたが、こちらから送ったり電話したりすると料金がかかります
- 無料になるのは対象プランのみ:現行のauバリューリンクプランなら対象ですが、私のように旧プランを使い続けている人は、渡航前にau公式サイトやMy auで自分のプランが対象か確認しておくと安心です
- 月15日分を超えると有料:長期滞在や月に何度も渡航する場合は、現地eSIMのほうが安くなるケースもあります
- 速度制限の可能性:24時間で大量に通信すると制限がかかることがあります
- Wi-Fi接続中は日本扱いにならない:ホテルやカフェのWi-Fiにつないでいると現地からのアクセスになります。日本のサービスを使うときはWi-Fiをオフに
- サービスの見え方は保証されない:Netflixなどが日本扱いで使えたのは私の環境での結果で、各サービスの仕様次第で変わる可能性があります
Tips
認証SMSを受け取りたい場面は、たいてい「今すぐ」やってきます。渡航前に「au海外放題アプリ」をインストールしてau IDでログインまで済ませておくと、現地で慌てずに済みます。事前予約しなくても、着いてからアプリで利用開始すればOKでした。
また、利用時に料金が表示されても慌てなくて大丈夫。割引は請求時にまとめて反映されるので、最終的な金額は翌月の明細で確認しましょう。
まとめ
海外eSIMは安くて便利。それは今も変わりません。ただ、日本の番号でSMSを受け取れること、日本と同じ扱いで通信できることは、ローミングにしかない強みでした。
- 対象プランなら月15日分まで実質無料
- 銀行・カード・Grabなどの認証SMSが現地で受け取れる
- iPhoneの予約のような「今しかない手続き」も海外から完了できる
- Netflixなど日本のサービスがいつも通り使える
短期の出張や旅行なら、まずはau海外放題を試してみる価値は十分あります。私は次の渡航も、eSIMを買う前にこちらを使うつもりです。

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