海外で一人飲みをするとき、一番ハードルが高いのは「お店選び」より「注文」ではないでしょうか。ベトナムのローカルなビアホイやバーは確かに安いのですが、メニューがベトナム語の文字だけだと、何が出てくるのか分からないまま指をさすことになります。
2026年9月のホーチミン出張中、一人で飲みに行ったのが、3区にあるクラフトビール店「BiaCraft(ビアクラフト)レ・ゴー・カット店」です。繁華街から少し外れた落ち着いたエリアにあり、メニューは写真付き、支払いはクレジットカードOK。「一人で、安心して、ちょっといいビールを飲みたい」という条件をまとめて満たしてくれるお店でした。
ホーチミンのエリアや街歩きの下調べには、ガイドブックが1冊手元にあると何かと便利です。
繁華街の喧騒から離れた、交差点の角のタップルーム
お店があるのは、3区のレ・ゴー・カット(Lê Ngô Cát)通りとゴー・トイ・ニエム(Ngô Thời Nhiệm)通りの交差点の角。ブイビエン通りのような観光客向けの繁華街とは違い、周辺は街路樹が並ぶ比較的静かな通りです。

夕暮れ時になると、黒い外壁に白く光る「BiaCraft ARTISAN ALES」のロゴが目立ち、遠くからでもすぐに分かります。席は屋根付きの屋外席と屋内席の2種類。通り沿いの屋外席にはハイテーブルとスツールが並び、一人でも入りやすく、ふらっと立ち寄って1〜2杯飲んで帰る、という使い方にちょうどいい雰囲気です。
私はせっかくならベトナムの気候を感じながら飲みたかったので、迷わず屋外席を選びました。屋根があるので急なスコールでも慌てずに済みますし、夕方の風に当たりながら飲むビールは格別です。暑さが苦手な人は、屋内席で涼しく飲むという選択肢もありそうです。
写真付きメニューで「注文ガチャ」がなくなる
私がローカル店よりこのお店を選んだ一番の理由が、メニューの分かりやすさです。「ON TAP(樽生)」のページには、各銘柄ごとにグラスのイラストが付いていて、ビールの色がひと目で分かります。さらに醸造所名、ビール名、「CITRUSY, CLEAN」「RICH, CARAMEL」のような味の特徴、アルコール度数(ABV)、サイズ別の価格までが1枚のラベルにまとまっています。

システムで言えば、UIが直感的なので説明書を読まなくても操作できる状態です。ベトナム語が読めなくても「この色で、この味の方向性」と確認してから頼めるので、想像と違うものが出てくる「注文ガチャ」がありません。料理も写真付きなので、指さしで間違いなくオーダーできます。
※メニューの写真は2026年1月に撮影したものですが、2026年9月の訪問時も内容は変わっていなかったと思います。
クラフトビールとしては手頃な価格設定
価格はすべて1,000ドン単位・VAT込みの表記で、サイズはSmall(220ml)、Medium(330ml)、Large(500ml)、Tower(2,500ml)の4種類です。
私が今回飲んだのは、BiaCraft自社の「Trăm Phần Trăm(チャム・ファン・チャム)」。英語名は「Bottoms Up Crush Ale」で、ベトナムの乾杯の掛け声「100%(一気飲み)」をそのまま名前にしたエールです。ABV4.4%の軽快な飲み口で、「BEST VALUE」として大きく紹介されています。
驚くのはその価格設定。Smallが49,000ドンなのに対して、Mediumは39,000ドン。量が多いMediumの方がSmallより安いという、完全にバグったような価格表です。システムならすぐにバグ報告を上げるところですが、飲む側からすればこの仕様はそのままにしておいてほしいところ。迷わずMediumを頼みました。
ほかにも、自社のクラフトラガー「Liêu Ăn Nhiều(リエウ・アン・ニエウ)」がSmall 39,000ドン、Medium 59,000ドン。他の醸造所の銘柄もSmallで45,000〜79,000ドン程度に収まっていて、クラフトビールの部類としてはかなり良心的です。

※価格は2026年1月撮影のメニュー表記に基づきます。変更される場合があります。
どれにするか迷ったら、4種類を少しずつ試せる「BEER FLIGHT(ビアフライト)」もあります。メニューによるとスタッフに相談して組み合わせを決められ、10,000ドンおトクになるとのこと。本番環境に投入する前にABテストをするような感覚で、自分好みの1杯を探せます。

グラスには「TRĂM PHẦN TRĂM」のロゴ入り。水滴がびっしりつくほど冷えた状態で出てくるので、ホーチミンの蒸し暑い夕方にはうれしいところです。
おつまみはボリューム系。一人なら1皿で十分
フードはビールに合うアメリカンなメニューが中心です。今回はバーガーと、チーズソースにハラペーニョ、フライドオニオン、マヨネーズをたっぷり乗せたフライドポテトを頼みました。

バーガーはバンズがつやつやで、揚げ物が横からはみ出すほどのボリューム。ポテトもハラペーニョの辛さとチーズのコクでビールが進みます。

どちらも見ての通りしっかりしたボリュームなので、一人で食べ切れるかどうかは頼む前にお腹と相談しておくのがおすすめです。テーブルには店のロゴ入りのケチャップとスパイシーソースが常備されていて、味変も自由です。
クレジットカードが使える安心感
もう一つありがたいのが、クレジットカードで支払えることです。ローカル店では現金払いが基本なので、飲んでいる途中で「財布の残りで足りるかな」と頭の片隅で計算しがちです。エンジニア的に言えば、常にリソース残量を監視しながら処理を回している状態で、せっかくのビールに集中できません。
カードが使えれば、その監視プロセスごと止められます。気になる銘柄があれば追加で頼めばいいだけなので、一人でも気兼ねなくゆっくり飲めました。
【Tips】BiaCraft レ・ゴー・カット店で一人飲みするコツ
実際に行って分かったこと
- 一番のおすすめは「Trăm Phần Trăm」のMedium(39K)。Small(49K)より安いので、頼むなら迷わずMedium
- 迷ったらビアフライトで4種類を飲み比べ。スタッフに相談して組み合わせを決められる
- おつまみはボリュームがあるので、一人なら品数は控えめからスタートするのが無難
- クレジットカードが使えるので、現金の手持ちが少なくても安心
- 屋外席では、スタッフに言えば灰皿を出してもらえる。タバコの煙が気になる人は屋内席を選ぶのが無難(屋内で喫煙できるかは未確認)
店舗情報
- 店舗名:BiaCraft Artisan Ales(レ・ゴー・カット店)
- 住所:1 Lê Ngô Cát, Phường Xuân Hòa, Thành phố Hồ Chí Minh(旧表記:Quận 3)/ゴー・トイ・ニエム通りとの交差点
- 営業時間:11:00〜23:00とする情報あり
- 支払い:クレジットカード利用可(2026年9月の訪問時)
- ※店舗情報は2026年9月時点で確認した内容です。営業時間は変更される場合があるため、訪問前にGoogleマップや公式サイト(biacraft.com)で最新情報を確認することをおすすめします。
まとめ
ローカルのビアホイに比べれば少し高くなりますが、写真付きメニューで注文ミスがなく、カード払いで現金の心配もいらない。この「安心料」を含めて考えると、一人で落ち着いてクラフトビールを楽しみたい出張者や旅行者にとっては、十分に元が取れるお店だと思います。
3区に泊まっていて、繁華街の喧騒から少し離れて1日を締めくくりたいときに、ぜひ候補に入れてみてください。写真付きメニューのおかげで、ベトナム語が読めなくても自分好みの1杯にきっと出会えるはずです。

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